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札幌地区カブス④

ミスしたその局面だけに着目せずに…

5月1日(水)札幌地区カブス第4節が行われました。

vs花川北中学校

2-2(1-2:1-0)

 

試合は開始早々に動く。1分半、左サイドを力強く突破した加藤(瑠)君が切り込み逆サイドに綺麗にシュートを流し込み幸先よく先制。

試合展開としては両WGのところでスペースを獲得でき、清水君、牛島君へ効果的なパスが入る。また両SBが高い位置にサポートに入ることができこれまでにない厚みを生み出すことができた。相手中盤のキープレーヤーには藤森君の粘り強いチェックで簡単に前を向かせず、バックパスを多用させる素晴らしい対応が続く。奪ったボールは宇野君から正確な配球が繰り出され、タイミングこそ合わなかったが裏への意識が高く相手ディフェンスラインを押し込むことができていた。また、前日に引き続き両CBは相手2トップに対し落ち着いた対応でチャンスを作らせない。

優位に試合を進めていたが、一瞬のすきを突かれて失点。相手左SBがボールを運び込み、WGが交わされて切り込まれると2人目の対応が遅れゴール上にロングシュートを決められる。

 

GKが触ることができないのは仕方ありません。

ただ、そうさせないためにチームとしてどこを改善していかないといけないか。

どの段階でミスが起こっていたのかを明確にさせて修正しないといけません。

 

失点後は崩れることなく、逆に左SBの高田君が清水君をオーバーラップしてコーナー付近まで攻め込みCKを獲得するなど積極的なプレーで立て直すことができていた。

これまで、奪ったボールやパスを受けても少々アバウトに蹴ってしまっていた右S Bの松屋君もインターセプトからドリブルで前進していくプレーが見られ余裕のあるプレーが増えてきた。

 

前半30分追加点を許してしまう。相手左サイドの崩しからペナルティエリア手前にボールが渡ると鋭いミドルシュートがポストに直撃し、跳ね返りを押し込まれてしまう。最初のシュートをブロックできなかった対応の遅れはもちろん改善点ですが、そこまでボールを運ばれてしまった過程の方に目を向けていきましょう。

2日続けての終了間際の失点。偶然ではなくもしかしたらどこか集中力が欠けてしまうような雰囲気があったのでしょうか。それは全員でなくても11人のうち誰かがそうであるとどこかでエラーが起こってしまう。では、その時間帯にもう一度チームとしてどんな声掛けやプレーの統一をしていくのか、そしてそれを誰が率先して行っていくのかがポイント。

 

逆転を許してしまったが、ディフェンスラインの1対1の対応とカバーリングは素晴らしい出来であった。SBのスライドのタイミングやポジッション取りも大きく改善が見られている。GKからのゴールキックもほとんどノーミスでビルドアップが出来ていた。

 

 

後半、両WGがワイドにポジッションを取って、相手ディフェンスの距離を開かせて裏を取りやすくしていくこと、CFのボールのおさめ方と時間の作り方を確認して臨む。

 

前半同様、中央のキープレーヤーにボールを持たれる場面も多くあったが素早いアプローチと数的優位をつくって対応する。時折放り込まれるゴール前へのクロスやペナルティエリア外からのシュートにはGKの加藤(嘉)君が体を張ってゴールを守る。

相手左SBのパワー・スピードと牛島君のかみ合わせでが少しミスマッチが起こり、攻略できずにいた。前を向いても抑え込まれる場面が多く続いていた。しかし、清水君のサイドで個の質的な有意を生み出していたため変更せずに右サイドはシンプルにボールを離すこと、そして左サイドからの攻撃を多くしていくことを目指した。清水君の個の突破に加え、中央の加藤(瑠)君、宇野君が関わることで5,6本サイドを攻略して効果的なクロスまでいくことができた。

 

守備面で気になった点として高田君サイドから裏に配球されることが少し増えだしてきたこと。原因は相手交代選手の特徴(サイド高い位置にポジッション取りしてくる)への対応が曖昧になっていたこと。ベンチからの修正を促す声掛けを出来なかったことは大きな反省点。

右サイドでは、松屋君が相手の突破をライン際で何本もカットに成功。その後のつなぎのプレーでは成功率が低く味方の位置に加えて相手の状況も把握してプレーの選択ができるように改善していきましょう。

 

両チームともにシュートチャンスがありながらも決めきれないきっこうした状況が続いたが後半20分頃、同点に追いつく。

相手エリア(右サイド)で獲得したスローインを縦ではなく中央に空いたスペースにポジッション取りした山本君に通す。相手のアプローチよりも早くコントロール・ターンし

中央やや左に後方から走りこんだ宇野君にパスを通す。一度はカットされかけるが上手く抜け出し、GKの位置を良く見てゴール。2-2の同点。

 

残り時間を集中し続けたディフェンスラインが安定した対応でゲームを締める。

 

 

4試合目にして初の勝ち点を獲得。

チームとして取り組むべきことが試合を重ねるごとにその質を高めることができた。

交代選手がいない状況が続く試合で選手たちはたった数試合でも確実に成長している。

 

怪我でベンチに座り続ける櫻田君もプレーしたい気持ちをぐっとこらえてリハビリ、チームのサポートに徹してくれている。試合前にはGK練習をサポートしたり、コーチの準備を手伝ってくれている。試合に出ている選手たちが試合を重ねるごとに成長しているのを、誰よりも悔しく感じながらも「焦らず頑張ります」と力強い言葉にこのチームのさらなる成長に大きな期待が持てる1日であった。

 

 

松本