「悔しかったで終わらせない」
札幌地区カブス第2節の相手は八件中学校Bチーム。
前節の振り返りとして、敗戦はしたものの一人一人の粘り強い守備が大きな収穫であった。今節に向けて個人の守備に加えてチーム・組織として連携を意識した守備につなげていくことをテーマを練習に落とし込んだ。前日には相手ボール位置に合わせたポジッション取りやスライド、チャレンジ&カバーの動きの確認を徹底して行った。
また、前節では守備に意識を置きすぎたことで全体として後ろに下がってしまい、必要以上に守備に人数をかけてしまったことで攻撃に転ずることが難しかった。改善を図るべく、フォーメーションを大きく変え、選手の配置も大きく変更を加えた。さらに、U-12の選手たちの力も借りることになり、チーム全体としてのねらいや動きの共有等、十分な準備が出来たとは言えない中での試合となった。
「いろいろ変更があっても、U-15はこのメンバーでリーグ戦を戦っていくことになる。誰かの苦手の部分をチームとしてカバーする準備をしておくこと。そして、チームとしてのねらいや目指すことはもちろんあるけれど、まずは目の前の相手に絶対駆け引きで負けない、体格差があっても怖がらずに自分から体をぶつけて戦うことから逃げないこと。」
試合前に大事なところを確認。
試合は立ち上がりから、この試合のねらいであった中盤の3人(宇野君、藤森君、清水君)のエリアでのボール奪取、保持に成功する。中盤の底に入った宇野君の読みの鋭いカバーリングや強気のインターセプトでチームを安定させ、清水君のスピードに乗った中央突破は効果的であった。前半は中盤で奪ったボールを中央から前線の3人に素早く預け、サイドのサポートの押上げと共に厚みのある攻撃が多く見られた。ペナルティエリアまでボールを保持しミドルシュートを打つシーンもあり、試合後には選手たち自身もゴール前にボールを運べていたことを実感していた様子。
前線の3人(加藤君、山本君、加藤君)もコースを限定しながらの守備を徹底し相手に自由を与えない素晴らしい動きを見せてくれた。攻撃に転じた際も裏に抜け出す動きや相手をブロックしてキープしようとするシーンも多くみられた、しかし、最後のペナルティエリア前でのボールロストが目立ってしまった。さらに高めていかないといけない。
ディフェンスラインに関しては、2CBの辻道君、鈴木君(u-12)は体格で劣りながらも相手FWに対してマンツーマンで責任を持って積極的な守備でチャンスをことごとく阻止。裏に抜けた後ろ向きのボールの処理もほぼノーミスで対応することができていた。ただ、両SBの選手のスライド、絞り、カバーの部分で後手を踏む場面が多く見られた。流れの中で常に意識しておくことが大切で、これは個人の意識だけでなく味方のコーチングも重要になるので全体の大きな課題の一つとして残った。
前半20分ゴールキックをサイドに繋ごうとしたところでカットされペナルティエリア侵入をゆるして失点。ゴールキックについては、キック力に大きく差がある年代であるため、無理に遠くに飛ばそうとすることはせずにリスクはあるかもしれないがきちんとつないでいくという共通理解があった。60分を通して何度もあったゴールキックから大きなピンチにつながったのは2回。そのうちの1回が失点につながっただけ。他の選手たちが素早くポジッションを取り確実な選択を選びながらプレーすれば決してネガティブなシーンにはならないはず。
前半は失点はしたものの、前節に続いて守備のハードワークはとても素晴らしかった。カバーリングの対応もスムーズで安心感、安定感のある戦いぶりであった。
後半は10分までは前半同様の戦いぶりが見られたが、徐々に運動量が落ち始め中盤の3枚が後ろに吸収され始める。奪ったボールも何とか前に蹴り出すので精一杯で押し上げることができない。FWにボールが渡るもサポートが間に合わずロスとしてしまう回数が極端に増えた。後半15分前後相手左MFのカットインに対して対応が遅れてPKを与えて0-2。5分後サイドからペナルティエリアに侵入されサイドに流し込まれて0-3。
残り10分になり、スペースが多くできるようになった展開から、清水君と、加藤(瑠)君を前線に残して1点を取りに行くことに。中盤にポジッションを下げた加藤(嘉)君と宇野君、途中出場の森君(u-12)がハードワークを続け、奪ったボールを前線につなぐと、両選手がそれぞれスピードに乗った突破に成功。サイドからチャンスを作る。中盤からの押上げも出来るようになる。決定的な場面で得点に結びつけることができなかったが、試合終盤にスプリント回数を増やして相手ゴール前に攻め込むことができたのは大きな収穫であった。
3失点はしたもののディフェンスライン2CBは中央からほとんど1対1の対応で突破されることなく60分を終えることができた。GKの沖君(u-12)もスピードに乗った選手に対して自信を持って飛び出してブロック、決定的なシュートに左手1本わずかに触れて防ぐなど素晴らしいプレーを魅せてくれた。
試合後のミーティングでは良かったところ、改善すべきところを数名に振り返りしてもらい「では、それをどう練習に落とし込んでいくか」ということを強調した。
連戦が続くため体はしんどいと思うが、ゲームを通して課題を見つけ、ゲームの中で修正できるように、ただ試合して勝った負けた、楽しかった悔しかったで終わらせないようにして行きましょう。
保護者の皆様、応援ありがとうございました。
松本
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