札幌地区カブスリーグ 総括

札幌地区カブスリーグ最終節は9-0の勝利で締めくくりました。

天候にも恵まれ、多くの保護者の皆様に応援していただき、素晴らしい1日となりました。

 

 

<総括>

 今シーズンはコロナウイルスの影響で試合数は例年の半分となり、プレー機会の確保が大変難しいシーズンでした。それでも、限られた機会を1年生から3年生全員が毎試合出場しながら全員でレベルアップできたリーグ期間となりました。しかし、リーグ期間中に大けがを負ってしまい離脱せざるを得ない選手がいたことは一番残念な出来事でした。不運なケガとなってしまいましたが、その後もチームの応援に欠かさず来てくれたこと、その姿勢は素晴らしく、ぜひ今後の復帰に向けてあきらめずにリハビリ・トレーニングに励んでもらいたいと思います。

 6月からようやく本格的に活動が再開しました。感染症対策を徹底しながらの活動に選手、保護者の皆さん、スタッフ全員が不安や迷いを抱えながら過ごしてきたことと思います。シーズン初めに全体でミーティング行うことも難しく、チームでの決め事やU-15としての目標や取り組み方について共有することが出来ず、あいまいなま過ごしてきてしまいました。そのため選手のみんなの中にも混乱したことが多くあったかと思います。

 

 カブスリーグ開催が決定し、ようやく明確な目標を前にしながらトレーニングに励むことが出来るようになりました。開幕が8月となったことで長期離脱していた2人の選手がプレーできるまで回復できたことはチームとしてポジティブな面でもありました。しかし、つい数か月前までU-12でプレーしていた1年生の中学生のサッカー(コートのサイズ、ボールの大きさ、体格差、スピード)への移行がうまくできていないことが大きな心配材料ではありました。活動再開後からたった2か月、練習ゲームもほとんど行うことが出来ていない中でフィジカル面で対応するのはリスクがありました。そのあたりのケアをするべく、練習前の準備と練習後のケアについては何度も強調してきました。少しずつ選手の中に浸透してきて自主的に練習前後のストレッチや柔軟にとりくむ姿が見られるようになっていました。結果的にはリーグ期間にケガで離脱した1年生は2,3名だったでしょうか。やはりこの年代の身体面の成長とプレーでかかる負荷のバランスとケアは難しいと感じています。離脱した選手、そうでない選手みんなにそのリスクがあることを改めて認識してほしいと思います。

 

 選手の出場機会について、シーガルではメンバーを固定した戦い方ではなく、すべての選手の公式戦出場機会を重視しています。ポジションもある程度の固定はあるものの複数のポジションを経験してもらいました。1年生については選手にはお話ししましたが、選手間で大きな差が出にようにと出場時間の調整をさせてもらいました。また、怪我明けの選手や練習量のすくない選手については学年関係なく限定出場としてきました。それは、このカブスリーグがみんなにとってのゴールではなくこれからレベルアップしていくトレーニングとしての通過点でしかないということ。みんなにはこれから先のステージがあり、この3年間はこれから先につながる3年間として位置付けてほしいのです。

 

 リーグ戦の結果は、勝ちも負けも分けも経験してきました。勝ち負けがすべてではないと思います。しかし、好きで取り組むサッカー、一生懸命うまくなろうと取り組む選手たちにとって「負けていい」試合なんてなく、今シーズンはこの「結果」ということについても選手たちには強調してきました。ただ勝った負けたではなく、そこから個人・チームで振り返り、レベルアップしていく、あくまでも自分成長のきっかけとして考えてもらいたいと思います。

 

 試合の戦い方について。今シーズンは1-4-4-2という配置を基本としてきました。エリアを3つに分け、各エリアごとのプレーの優先順位やポイントとなるプレーや考え方を徹底して共通認識としました。また、個々の特長も生かしロングキックではなくショート、ミドルのパスを中心とし、「サポート」の位置や種類を用いて相手の背後を狙っていく、そんな狙いをもって取り組んできました。特にエリア①でのGKからのビルドアップは練習の成果が大きく発揮されていたのではないかと振り返ります。自信をもって安全にボールをつなぐことが出来ていたと思います。エリアを意識することで、エリアへの侵入、相手の背後を意識したプレーも多くみられたように感じます。

 ディフェンス面ではラインコントロールの部分でアップダウン、スライドを学び、コンパクトに守ることを少し深めることが出来てきたのではないでしょうか。細かい部分での改善点はもちろんありますが、3年生中心に素晴らしい出来だったと思います。フィジカル面での勝負には差が出てしまうこともありますが、そこには焦らず今できることをさらに磨きをかけていきましょう。

 オフェンス面では「ボールを失わない」とはどういうことか、しつこく追及してきました。みんなの中に少しずつ浸透してきたようには思いますが、まだイメージと体が一致しないというところでしょうか。ゲームの中で相手がいる状況では少し判断のところで「失敗しないように」「とりあえず蹴っちゃえ」そんな印象を受けています。それでも今リーグでは多くの得点シーンが見られたことは大きな収穫でした。

 

 最後に、シーガルの一員として、ひとりのサッカープレーヤーとして。

 ピッチ内での振る舞いはもちろんピッチ外での振る舞いについて何度も問いかけてきました。ここはまだまだ改善していかないといけません。この状況下で試合ができる、そこにはクラブの中でのルールがあり、運営側が定めるルールがあります。誰かがではなくて自分が。そこに気が付いて動ける選手が一人でも増えてほしいと思います。試合の時だけでなく日々のクラブの活動でも同じです。クラブの中の一員としての自覚、コーチが見てないから、みんなもやってないから、そのレベルからいち早く抜け出しましょう。

 

 カブスリーグは終わりましたが、これはあくまでも通過点です。リーグ期間の成長をさらに高めていけるように、取り組んでいきましょう。3年生の皆さんは「引退」ではありません。勉強とのバランスを取りつつぜひ練習に参加し選手としてのレベルアップを目指してください。あなたたちのサッカー人生はカブスリーグで終わりではありません。高校に行ってもサッカーを続ける人もそうでない人もシーガルの一員としてサッカーを楽しんでください。ずっと好きであり続けてください。高校でサッカーを続けようと思う選手、いまここでサッカーを断ち切ると、約半年間の成長期間を失うことになります。半年間のブランクから急に高校サッカーに移行した時、怪我のリスクはどうなると思いますか。高校のチームはそのブランクを考えて別メニューで対応してくれるでしょうか。

その辺も踏まえて、うまくバランスをとってみてくださいね!

 

1,2年生のみんなは引き続き、練習前後の体の準備やケア、チームの一員としての役割や責任をもって取り組んでいきましょう。

 

以上、長くなりましたがカブスリーグの総括でした。